ESG投資,SDGs,コーポレートガバナンス×知財

 近年、「知財情報」を利用した経営・事業戦略の立案が注目されています。代表的なものとして、「IPランドスケープ」があります。また、「IPランドスケープ」が提唱される前においても、「特許マップ」が知財戦略やR&D戦略等に活用されており、「知財情報分析」は有用な手法・戦略として認識されています。

 ここで、最新の状況においては、知的財産活動における社会活動の側面においても急激な変化が生じています。例えば、下記のよう新規課題・テーマへの対応が急務・重要になってきています。

 

 <<新規課題・テーマ>>

   ●ESG投資と知財

   ●SDGsと知財

   ●コーポレートガバナンスと知財 

 

 上記新規課題・テーマは、「知財活動」や「知財情報」の活用という点では従前と同様なのですが、「知財情報の外部活用」という点で、これまでの活動・戦略と異なりますつまり、「IPランドスケープ」等は「知財情報」を企業の内部活動に活用している「知財情報の内部活用ですが、上記新規課題・テーマは、知財情報の外部活用という点で相違します。同じ「知財情報の活用」ですが、全く活用の視点が異なる点に留意する必要があります。

 知財情報の外部活用」は、具体的には「外部で活用・評価される知財情報の外部発信」です。ここで、「外部発信」される「知財情報」として、「コントロール可能な外部発信情報」と「コントロールが難しい外部発信情報」とがあります。

 

 「コントロール可能な外部発信情報」としては、知財報告書やIR情報等の企業から意図的・自発的に発信する情報です。企業サイドの意図、ブランドイメージ、成果のアピール等の視点で、一定のコントロールが可能な情報です。

 「コントロールが難しい外部発信情報」としては、特許情報等の外部に自動的に公開され、かつ、企業の実情を反映している情報です。これらの情報は、外部で(勝手に)分析・評価されてしまうので、企業からのコントロールが困難です。

 

 この「コントロールが難しい外部発信情報」は、外部の企業・分析評価機関・投資機関等において分析され、企業活動・評価に大きな影響を与えることになります。

 

 そのため、分析・評価結果が、「経営方針」「戦略」「ブランド」に沿うものになるよう、外部発信される「知財情報」について上流活動から設定・コントロールする必要があります。

 外部発信される「知財情報」について、R&D・事業・知財活動の上流から設定・調整する知財情報デザイン」活動・戦略を推進する必要があります。  

 

ESG投資,SDGs,コーポレートガバナンス⇒連動・一体的対応

 ESG投資、SDGs、コーポレートガバナンスにおける知財面での企業方針・戦略の立案・実施等が求められています。

 ESG投資、SDGs、コーポレートガバナンスは、互いに連動(下記+下図ご参照)していますので、個々への対応と同時に、一体的に対応することになります。

 

○ESG投資

 ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。

 ESG投資において、SDGsおよびコーポレートガバナンスは、非常に重要な要素として含まれています。

 

○SDGs

 SDGsは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)であり、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されたものです。SDGsは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標でであり、17のゴール・169のターゲットから構成されています。

 

○コーポレートガバナンス

 コーポレートガバナンスは、会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みです。コーポレートガバナンス・コードは、実効的なコーポレートガバナンスの実現に資する主要な原則を取りまとめたものです(金融庁、JPX)。

 また、コーポレートガバナンス・コードの改定においては、ESG投資が強く意識され、SDGsおよび知的財産を意識・明示した改定が提示されています。 

 コーポレートガバナンス・コードのSDGsおよび知的財産を意識・明示した改定は下記の通りです。

 

★上場会社は、経営戦略の開示に当たって、自社のサステナビリティについての取組みを適切に開示すべきである。また、人的資本や知的財産への投資等についても、自社の経営戦略・経営課題との整合性を意識しつつ分かりやすく具体的に情報を開示・提供すべきである。

 

取締役会は、中長期的な企業価値の向上の観点から、自社のサステナビリテを巡る取組みについて基本的な方針を策定すべきである。また、人的資本・知的財産への投資等の重要性に鑑み、これらをはじめとする経営資源の配分や、事業ポートフォリオに関する戦略の実行が、企業の持続的な成長に資するよう、実効的に監督を行うべきである。

「内部活動」と「外部情報発信」

 ESG投資,SDGs,コーポレートガバナンスにおける知財面の対応として、「内部活動」「外部情報発信」とがあります。

 

「内部活動」は、ESG投資、SDGsおよびコーポレートガバナンス・コード等に対する方針、戦略、社内規定・ルールを設定し、社内体制を整理し、実践し、実践結果を評価する活動です。

 ★経営方針設定

 ★戦略策定:事業、R&D、知財

 ★規定・ルールの設定

 ★社内体制の整理・拡充

 ★実践・結果・成果

 ★社内評価

 

「外部情報発信」は、大きく2つの種類があります。

 一つ目の「外部情報発信①」は、内部活動の実践結果や、実践につての評価結果をコーポレートガバナンス・コード等に沿って、正確で理解しやすい情報にして外部へ発信するものです。「知財報告書」や「IR資料」等で開示・発信されることになります。IR・ブランド戦略の一環でもありますので、正確な開示+認識して欲しい内容+得たいイメージを意識しながらの外部発信となります。

 「外部情報発信①」は、一定程度、企業側のコントロールが可能な外部発信となります。

 

 二つ目の「外部情報発信②」は、内部活動の実践の結果、自動的に発信されるものです。例えば、特許出願の公開情報である特許情報です。特許出願は、R&Dの成果であり事業活動を保護するために半ば自動的に出願され、少なくとも特許情報として全体像がどうなっているか等を想定して出願されるものではありません

 しかし、特許情報等の知財情報は、外部機関等により客観的に(勝手に)分析・評価されます。その分析・評価結果は、企業側のコントロールが及びません。また、分析・評価結果の影響は非常に大きなものとなります。

 「外部情報発信②」は、企業側のコントロールが困難な情報発信となります。 

「知財情報デザイン」のご提案

  「外部情報発信①②」は、いずれも企業の評価・イメージに直結し、「内部活動」と同等以上に重要な活動となります。外部に発信された「外部発信情報」は、外部の企業・分析評価機関・投資機関等において分析され、企業活動・評価に大きな影響を与えることになります。

 そのため、分析・評価結果が、「経営方針」「戦略」「ブランド」に沿うものになるよう、外部発信される「知財情報」について企業の上流活動からその戦略・内容を設定・コントロールする必要があります。

 「外部情報発信」は、企業評価・イメージに直結しますので、「コントロール困難」として放置しておいて良いものではありません外部発信される「知財情報」について、R&D・事業・知財活動の上流からデザイン・設定・調整する知財情報デザイン」活動・戦略を推進する必要があります。  

 

 弊所で提案いたします「知財情報デザイン」は、外部で分析・調査・評価される知財情報をデザインする活動・戦略で、企業意図・ブランドに沿った評価を受けることができるようデザインされた「目標知財情報」を設定し、「目標知財情報」を得ることができる特許出願等が成果として出るような「R&D・事業・知財活動」を設定・実践する活動・戦略です。「知財情報デザイン」は、外部での分析・調査・評価を視点として、外部発信される「知財情報」について、R&D・事業・知財活動の上流からデザイン・設定・調整する活動・戦略です。

 

 「知財情報デザイン」は、広い意味では外部の発信される知財関連情報をデザインする活動・戦略であり、狭い意味では、知財情報の分析結果が企業方針・ブランド戦略等に沿ったものになるよう、上流の「R&D・事業・知財戦略」を立案し、特許出願等の実践結果が目標とする内容になるよう活動し、「知財情報」をデザインする、という活動・戦略になります。

 「知財情報デザイン」は、「企業価値向上」を視点として「企業内の知財活動全体を再定義」することでもあり、非常に重要な活動・戦略となります。

 すでに「知財情報デザイン」の実践が必要な時代になっており、今後は更に高度な「知財情報デザイン」が必要になっていくと考えております。

コンサルティング・顧問サービス

 ESG投資,SDGs,コーポレートガバナンスにおける知財面での対応は、今後、必須であると共に、更に重要になっていくと考えています。

 企業内での対応に加え、外部の専門家からのコンサルティング・アドバイスは、よりよい外部発信に役立つと考えています。

 このようなテーマは、知財分野だけでけでなく、経営、事業、R&D、ブランド戦略が連動していますので、知財の専門家というだけでは対応が難しいテーマです。

 弊所は、知財×技術経営(MOT)の視点を中心に、経営、事業、R&D、ブランド戦略について対応いたしております。

 弊所は、ESG投資,SDGs,コーポレートガバナンスにおける知財面での対応として、下記のような活動について、コンサルティング・アドバイスサービスをご提供いたします。

 

 ○「企業価値向上」を視点とした「企業内の知財活動全体を再定義」に関するコンサルティング・アドバイス

 「知財情報デザイン」に関するコンサルティング・アドバイス

  ・「企業価値向上」を視点とした「知財情報デザイン」

  ・「ESG」を視点とした「知財情報デザイン」

  ・「SDGs」を視点とした「知財情報デザイン」

   ※「SDGs」特許ランキング上位企業の株取引高が大きいという分析もあり有効な視点

  ・「コーポレートガバナンス・コードへ」の対応+「知財情報デザイン」

 

 ○外部発信情報(知財報告書等)の作成に関するコンサルティング・アドバイス

 ○外部発信情報(知財報告書等)のチェックおよびアドバイス

 ○社内体制構築のコンサルティング・アドバイス

 ○社内手順作成のコンサルティング・アドバイス

 ○社内活動の実践状況等の外部評価

 ○知財情報分析(現状把握、外部機関からの見え方の確認等)

 ○外部機関への説明資料の作成およびコンサルティング・アドバイス

 

 

★外部機関向け:外部発信情報(知財報告、特許情報分析)によるESG等の評価

ご費用

  上述のテーマにつきましては、プロジェクト方式および顧問方式でご対応させていただきます。

 プロジェクト方式、顧問方式ともにタイムチャージ制となっております。タイムチャージ額は概ね、知財実務系<知財戦略系<事業・経営戦略系、に設定されています。

 プロジェクト方式の場合、ご依頼内容をヒアリング⇒作業検討内容・工数・期間を設定⇒お見積り申し上げます。

 顧問方式は金額(月額、年額)を設定⇒作業検討内容・工数⇒優先順・期限に応じて活動内容を設定していく流れとなります。

 

 プロジェクト方式⇒コンサルティングサービス

 顧問方式⇒顧問サービス

 

 ご興味を持っていたけましたら大変幸甚です。

 貴社からのお問合せ・ご連絡をお待ち申し上げます。 

 

その他:関連ページ

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★事業部に競合他社の新商品予測情報を提供したい

★知財戦略を立案したい

ブランド戦略やネーミング戦略を立案したい 

★知財教育がしたい

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IoTビジネスの注力している

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★事業全体に対応して欲しい

★化学系だが装置や容器が重要

最近競合企業が変化してきた

★ビジネスモデルの変化に対応した知財活動を模索中

★ブロックチェーンの金融、非金融分野でのビジネスを展開

★知財情報を利用して競合他社の事業分析がしたい

★大手事務所の定型的な仕事・対応に少し嫌気がさしている

★US出願の費用を低減したい

アセアン全体にどのバランスで出願すれば良いか相談したい

★異議申立まで手がまわらない

★明細書の内製を外注に切替予定

★出願・中間処理に追われてもっとやるべき知財業務ができない

★有益な知財業務をするための時間を捻出したい

★産学官連携を推進したい

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