商標は、企業名、ブランド名、商品名やサービス名であり、経営・事業に直結したものです。
そのため、商標は、各企業の理念、イメージ、事業分野、事業戦略、市場でのポジション等を考慮して案出されるべきものです。
商標については、商標法における登録性の検討も大変重要ですが、「事業に役に立つ商標であるか」についての検討も大変重要であると考えます。
しかし、「事業に役立つ商標であるか」については、あまり検討されていないのが現状です。
弊所は、出願や侵害等の商標法に関する事項に加え、経営面・事業面に関する事項を考慮し、貴社の経営・事業を商標面からサポートいたします。
事業を開始・推進するに際し、商標調査・出願・登録は様々な段階で必要です。
プラス面(有益性・防御)と、マイナス回避の面(リスク回避)との双方の面から商標調査・出願・登録等が必要です。以下に簡単にその必要性をメモします。
〇事業に有益
・企業名、ブランド名、商品名やサービス名を独占排他的に使用できる
・ブランド戦略の推進により信用が蓄積⇒ブランド価値・企業価値UP
・ブランド力による売り上げ・利益UP
・ネーミングの工夫による売り上げ・利益・ブランド価値UP
〇防御
・企業名、ブランド名、商品名やサービス名の他社使用を排除
・模倣防止
・他社使用による信用棄損の防止⇒ブランド価値の維持
〇他社商標権の侵害回避(リスク回避)
・知らないで他社商標権を侵害してしまうことを回避
⇒係争・訴訟の回避
・訴訟対応の作業・金銭負担
・風評面でのデメリット
・会社名を他社登録商標と同じ名称にしてしまい使用できない!という事態の回避
(更には会社名変更!という事態の回避)
上記の通り、商標は、貴社事業のプラス面(有益性・防御)・マイナス面の回避(リスク回避)の双方の面から対応が必要な要素です!
会社名、ブランド名、商品名、サービス名等を検討・使用開始する際には、商標調査・出願を検討する必要があります。
また、事業内容を変更・拡張する場合や、ネット通販・ネットショップを開始する場合(自社HPでネット通販開始、ECサイト構築、ECプラットフォーム利用等)には、商標の問題が生じる可能性がありますので、商標調査・出願を検討する必要があります。
越境ECの割合が増加している場合(はじめから越境ECを狙っている場合を含む)、海外での商標出願や調査もご検討ください。海外の方が権利意識が強いので、係争になる可能性が高くなる傾向があります。
また、はじめから越境ECを狙っている場合、海外でも通用するブランド名・商品名・サービス名を検討するのがベターです。
以下、商標出願・登録、ネーミング、調査等について、簡単にご説明します。
商標出願の一般的な手順です。
大きく、①出願前の段階(赤い点線で囲まれた部分)、②特許庁係属段階(設定登録まで)、③更新段階とがあります。また、実際には、商標を活用してビジネスを行う段階が並行して存在します(これが最重要ですね。)。
①~③段階のうち、①出願前の段階が最も重要です。この段階でビジネス戦略との整合性や登録性等をしっかり検討する必要があります。ここで、登録性の調査にほとんどの時間・作業を費やす場合が多いのですが、本当に必要な商標は「ビジネスに役立つ商標」ですので、出願前に「適性評価」をすることは大変重要です。これにより、ビジネス実施時において大きな差が生じますし、無駄な出願を減らすことによるコスト低減等のメリットもあります。
皆さんは「良いネーミング」とはどのようなネーミングだとお考えでしょう?
カッコいい語感、さわやかなイメージ、ロゴの見た目が芸術的、と色々なご意見があることでしょう。
ただ、ビジネスにおいて「良いネーミング」、つまり、「ビジネス面において良い商品名・サービス名」とは、例えば、売上がUPする、利益率が高くなる、広告宣伝費を低減できる等、企業・事業活動においてメリットを生じさせる商品名・サービス名であると考えます。
さらには経営・事業戦略に沿っていることが重要であり、「売上UP」を目指すのであれば「売上UP」に貢献する商品名・サービス名を考え出す必要があり、「広告宣伝費を低減」したいという方針であれば「広告宣伝費を低減」させることが期待できる商品名・サービス名を考え出す必要があります。
弊所では、「商標情報」と「企業業績情報」等とを分析・研究することにより、独自のネーミングメソッド"戦略TMing"法を創出いたしました。
”戦略TMing”法は、これまでのネーミングのように「イメージ」で商品名・ブランド名を案出するのではなく、「商標情報の分析」、「商標情報と企業業績との関係」や、「商標タイプと宣伝広告費との関係」等を分析した研究結果に基づいたメソッドです。
事業戦略、ブランド戦略、技術戦略、宣伝広告、ネーミング、商標法等、重要な複数の視点から企業活動に役立つネーミング(TMing)を検討・ご提案します。
戦略的なネーミング(TMing)でクライアント様のネーミング活動やブランド活動をサポートいたします。
<<簡易調査>>必要がある場合のみ
●「商品名・サービス名等」と同一・類似の先登録商標が既に存在するか否かを簡易調査します。
●「会社名」と「指定商品・役務の区分(類)」とにより調査します。
●「指定商品・役務の区分(類)」は、貴社のビジネス内容・種類に対応して選定されます。
★簡易調査結果により、「商品名・サービス名等」がビジネスにおいて使用できるのか、商標登録出願した場合の登録性について大枠の感触を得ることができます。
<<詳細調査>>通常はこちら
●「商品名・サービス名等」と同一・類似の先登録商標が「同じビジネス分野」において既に存在するか否かを詳細調査します。
●「商品名・サービス名等」が識別性を有するか否かを検討します。
●「商品名・サービス名等」と複数の「指定商品・役務」とにより調査します。
●「指定商品・役務」は、貴社のビジネス内容を詳細に確認し、指定商品・役務のリストを参考にして複数選定されます。
★調査方法や検討事項等が記載された調査報告書が作成されます。
★詳細調査結果により、「商品名・サービス名等」がビジネスにおいて使用できるのか、商標登録出願した場合の登録性はどの程度なのか等の情報が得られます。
<<調査結果を受けて>>
★「問題なし」の場合
●「商品名・サービス名等」をビジネスで使用することができます。
●「商品名・サービス名等」を商標登録出願します。
※出願手順は上図を確認してください。
★「問題あり」の場合
●「商品名・サービス名等」をビジネスで使用することができません。
●「商品名・サービス名等」を「変更」します。
●「変更した商品名・サービス名等」を商標登録出願します。
◎出願前適性評価「出願すべき商標か?」の評価サービス
本来、「出願すべき商標」とは、「登録性」の面からだけでなく、むしろ「商品名・サービス名」として適しているかという「内容・適性」の面を評価すべきなのです。商標実務においては、ほとんど「登録性」の検討が中心で、時間・費用をそこに費やしているのが現状です。もちろん、商標が登録されることは事業活動において非常に重要なことで必須なのですが、しかし「登録性」が高い商標がその「商品・サービス」に適しているのか?、更には「事業」「市場」「ブランド戦略」に適しているのか、マッチしているのか?、というのは「大きな疑問」なのです。
今後は、出願時(前)において、商標登録出願「登録性」だけでなく「内容・適性」についても評価すべきです。「登録性」が高い商標であっても、「内容・適性」評価が低い場合、その商標は「出願すべき商標ではない」ということになります。この評価により商標出願を中止/変更して出願することで、結果として事業活動においてメリットを得られ、更には、無駄な商標出願をしないことで費用や作業負担を大幅に低減することができます。
弊所では、出願前に「内容・適性」について評価するサービスをご提供いたしております。
①「評価サービス」単独
②「評価サービス」+「登録性調査」のセット
③「評価サービス」+「登録性調査」+「出願」のセット
等、柔軟にご提供いたしております。
保有商標全体を見直すことで、以下のメリットがあります。
更に、見直し⇒再構成後の商標について出願することで、管理面・維持費用等について更にメリットがあります。
・更新登録料の大幅低減
・自社ブランドの整理
・新商品ネーミングの指針の明確化 等のメリットがあります。
良いタイミングでので商標の棚卸をお勧めします。
更新時は保有商標の部分的・継続的な見直しのチャンスです。
社内の事業部門に判断を任せるとほとんど「更新」になる可能性があります。逆に知財部門が判断する場合でも「放棄の判断は難しい」ことが多いと思います。結局、全て「更新」になる可能性があり、これは適正とはいえません。
第三者の客観的な評価コメントは「更新」の適正化に寄与します。コスト削減も期待できます。
・更新時の商標評価
(自社ブランド・商品ラインに沿うか、商標が古くなっていないか等)
・更新判断リストの作成支援
・リネーミング(商品等のネーミングの変更)サービス
古い商標で価値あるものは残し、価値ないものは放棄・整理・修正していきましょう。
更新のタイミングこそ、第三者の評価を利用して保有商標を整理するチャンスです。
◎ミニネーミングサービス
商標登録出願をご依頼の方に対して、ご依頼の商標の意図を汲んだネーミング案をご提案するサービスです。調査結果を踏まえながら、ご依頼された商標に似たニュアンスの商標であって登録性の高い商標を「安価」にご提案いたします。
◎簡易セミナー(1時間程度、ご要望により調整可)
①ネーミンング:弊所独自のTMing法を中心にネーミング方法についてご説明。
②商標関連:商標法・実務の概要についてご説明。
③その他:テーマをご指定いただけます。料金はテーマにより変動しますので事前にご調整。
◎商標情報を利用した競合他社分析・新商品予測
・商標情報および特許情報を利用した他社新商品予測
・商標情報を利用した他社事業分析
・商標情報分析を視点としたIPランドスケープ
◎ブランド戦略コンサルティング
・中小企業ブランド戦略
・技術ブランド戦略
・ネーミングによる業績改善
○商標登録出願サービス
代表的な手続きの料金を掲示いたします。その他の料金に関しましては、お気軽にお問い合わせください。
<出願系>
<<料金例(消費税除く)>>
「指定商品・役務が1区分」:拒絶理由通知なし⇒登録査定⇒権利維持10年の場合
出願時:特許印紙代12,000円+代理人手数料60,000円+事務手数料10,000円
登録時:特許印紙代32,900円+成功謝金(代理人手数料)40,000円+事務手数料10,000円
「指定商品・役務が2区分」:拒絶理由通知なし⇒登録査定⇒権利維持10年の場合
出願時:特許印紙代20,600円+代理人手数料90,000円+事務手数料10,000円
登録時:特許印紙代65,800円+成功謝金(代理人手数料)60,000円+事務手数料10,000円
「指定商品・役務が3区分」:拒絶理由通知なし⇒登録査定⇒権利維持10年の場合
出願時:特許印紙代29,200円+代理人手数料120,000円+事務手数料10,000円
登録時:特許印紙代98,700円+成功謝金(代理人手数料)80,000円+事務手数料10,000円
<<複数出願割引:シリーズ商標等の場合>>
※出願が同時に2件以上の場合:2件目から出願時の代理人手数料を10%お値引
※出願が同時に5件以上の場合:5件目から出願時の代理人手数料を20%お値引
<調査・コンサル系>